TVアニメ「あそびにいくヨ!」の問題点

2010年7月~9月の間に放送されたTVアニメ「あそびにいくヨ!」。
原作は小説(ライトノベル)であり1巻が発売した時から読んでおりお気に入りの作品です。
その為TVアニメ化はとても嬉しいものでした。
が、そのデキは散々なものでココまで期待を裏切られた事は初めて。
その原因は話のカット&改変(改悪)が酷すぎること。

まずカット。
カットはやり方が話の流れを無視するという滅茶苦茶な形でカットがされていました。
例えば、A→B→C→Dという話の流れがあったとして、このうちBとCだけをカットするとかをやっています。
又、ソレとは逆にA、C、DをやらすにBだけをやるなどもありました。

次は改変(改悪)。
本来あるべき形を違う形にしているのですが、それが悪い方向へ向けています。
ラノベ原作だと頻繁に見られる傾向であるものの、「あそびにいくヨ!」では非常識レベルの改変でした。
それは話の中心となるものの改悪。それも1クール内に収める為というモノではない。

このような事をやっていた為、原作読者としては書かずにはいられませんでした。
で、書いてみたら出る出るわココまで大量に出るとは思わなかった。
これでも無くなってもor改変されてもさほど問題が無いと見られる場所は書いていないのに。
と言う事で幾つかに分割して書きます。
※太文字部分は特に重要な部分です。


まずは1巻相当の1~2話を。

冒頭シーンはどうやら9巻にあるアオイの過去に関する話の様である。
が、それはそれに絡む話をやって初めて意味を成すもの。
最初の最初に入れる事で誤解を招く危険性を冒し、且つその話をやらなかった事で全くの無意味にした。

嘉和家の長老の命日に行われた祭りの翌朝、騎央が起きた時にどうしてエリスがいるのか電話で親に抗議するシーンが無い。
その為嘉和家の大おばあちゃん達(ユタ)の勧めが理由である事が語られなかった。
よって、エリスとの同居が親(正確には嘉和家全員)公認である事も語られなかった。

図書館へ行く前にあった図書館へ行く理由が語られてない。
その為図書館のシーンが唐突になっている。

エリスに「体で支払い」と言われた時、18歳未満購入禁止の意味を理解し激しく後悔するシーンが無い。
しかも騎央が持っていたエッチな本は好きなゲームの原画担当の人と同じ絵の本のはずなのに何故か実写系っぽいのに変えられている。
(明示されていないがおそらく漫画たと思われる)
その前にあった交流の目的、後にあったお互いの社会構造に関する話が無い。
ここではキャーティアが平素で日本語と同じ言葉と文字を使っている事、
男女の比率が大きさがあり女性が圧倒的に多い事、男女が同室で寝るのが当たり前の行為だと言う事等が語られている。

この会話は今後の描写に関わる重要な部分でもある。

ビューティフルコンタクト(以下BC)が人類の代表を称しキャーティアとの外交を拒否すると宣言するシーン、及びエリスがその理由を聞き、BCがその理由を延々と語るシーンが無い。
話中に割り込んできた入国管理局の人がエリスが宇宙人だと知った上で不法入国と扱い何故かアメリカへの強制退去を命ずるシーンも無い。
エリスがこの要求に対し反対するシーンも無い。
ココでの戦闘は本来エリスが入国管理局の要求に反対したから強制排除という事で起きている。アオイの戦う相手は当然エリス。
騎央が戦いを止めようとしたのも無論エリスを助ける為なので、戦う相手が変わった事で騎央が戦いを止めようとした理由がおかしくなってしまった。


騎央が真奈美にエリスへの行方を聞くのが直接ではなく電話に変わっている。
その為、騎央に麻酔銃を撃ったのが自分だと断定された真奈美のショックの度合いが軽くなってしまった。

雄一おじさんが今回の誘拐事件の首謀者がBCだと気付きその元を訪れた時、
彼らがSETI計画のデータの一部を消去したり、イギリス郊外に落下した金属片を盗んだりとやっている事が語られていない。
コレによりBCメンバーであるという注釈付きの写真の意味が不明慮になっている。

戦車を消す祭に使った擬似反物質ハンマーの効果が服までにおよんでいる。
後に語られていたが擬似反物質の効果が無機物のみから無生物に変わっている。

又、エリスはハンマーを持っていない。
それ以前にエリスの鈴には役職柄の問題で翻訳と通信機能しかないのでハンマーを出すという事自体できない。
(ルーロスは立体映像なので通信機能に含まれる)

騎央達が嘉手納基地を襲撃している時、事の鎮圧にあたっている基地司令官が登場しているシーンが無い。
ここではウシ(嘉和家の大おばあちゃんの一人)から基地司令官に電話が掛かってくる。
基地司令官はとある事情からいかなる理由があろうと彼女に逆らう事ができなくているので言う事を聞くしかなかった。
描写こそなかったものの電話の内容は嘉手納基地での騒動を不問に伏す事だったらしく、司令官自ら騎央の元へ行き無事に帰している。

因みに雄一おじさんは両者の関係を知ってると思われるセリフを言っている。


以上1~2話の問題点でした。
次は2巻相当ですが、一体何時になることやら。